ご注意:苦痛・流血をともなう本編の過激描写は、小説としてのフィクションです。
決して人体に試さないで下さい。死亡・大怪我・病気に至ります。

【異教徒の妃】
◆五幕
----------------------------
 

 白く、丸い、すべすべとした小さな尻を左右にひらき、湿りを帯びた赤い亀裂の上にある
閉じたすぼみに、その先端をあてがう。
徐々に太くなっている張型は、埋め込みが終わるあたりでは、ふたたび細く絞られて、肛門の
括約筋を切ったり、痛めぬようなかたちになっていた。
 ご機嫌とりに余念がない宮廷人たちは、王が異教徒の奴隷に与えた尻の栓の話を聞くと
その型紙をひそかに入手し、特注で凝ったものを誂えて、留め具と共に、それを王に贈った。
彼らは女が賤しい異教徒であることを忘れて、まるで王の寵妃に贈るものであるかのように
それらを宝石で飾り立て、尻の外に突き出す握り手の部分に彫刻をほどこし、
揃いとなる張型や、首輪まで一組にして、謹んで献上した。
 奴隷の性感帯にそれを装着させると、薄暗い牢内の女の外観はちらちらと光る宝石の濡れた光と、
淫具に責められて辛そうに喘いでいるその顔の美とあいまって、陰美さがより増した。


 浣腸による調教は、効果的であった。
薬剤を注入されて栓をされた女は、宦官に四肢を掴まれたまま、焼け爛れるような腹の痛みに
気が狂ったような懇願の目をして、ゆるしを求め、髪を振り乱し、王を仰いだ。
 蒼褪めた顔をして唇をわななかせている女を見下ろし、王はつめたく笑って訊いた。
 どうして欲しいのか、言ってみよ。
どれほど女が苦しんでいても、言わせるまでは、栓を抜いてやることはかった。
「どうしたのだ。聞き届けてやるぞ。お前の口で願うのだ」
 女の奥に埋もれた尻の栓の柄を握り、それを小刻みに揺さぶって促してやることもあった。
逆流する薬液と汚物で女の直腸は爛れた。
女は腿をぶるぶるとふるわせて、膝から崩れ落ちそうになった。
「お願いでございます……」
「早く言え」
「わ、わたくしは賤しい……、異教徒の」
「聴こえぬぞ。宦官、腹をさすってやれ」
 やがて女は、苦痛の冷たい汗にべったりと濡れた。
 わたくしは賤しい異教徒の奴隷でございます。
賤しい異教徒であるわたくしのお尻の栓を抜いて、わたくしのはずかしいところを、ご覧下さい。
不浄桶を持ってきて下さい。わたくしをその上に跨がらせて下さい。
わたくしは王の奴隷でございます。賤しいめす犬の芸を、どうか、ご覧下さい。
 泣き咽んでいる女の泣き声と、女の尻から落ちてゆくものの音が、牢に響いた。
「褒美を与えよ」
 宦官の手で洗浄が終わり、きれいになった奴隷の肛門に、肉棒型の新たな栓があてがわれた。


 王子さま。王子さま。
お止め下さい。牢に入ってきてはいけません。わたくしを、見ないで下さい。
お願いです、これ以上わたくしに、はずかしい思いをさせないで下さい。
異教徒に触れれば、王が、お怒りになります。
それは、王が、賤しい奴隷のわたくしの為に誂えて、そこに嵌めて下さっているものなのです。
ああん、ん、ん……お赦し下さい、お赦し…………。

 年長の少年王子たちは、囚われの女を父王と共有することが気に入って、後宮の女の
代わりに、美しい異教徒の女を使用しに、よく牢を訪れた。
 順番に女の口におのれを咥えさせた王子らは、奴隷の喉の奥をはげしく責め抜いた。
「腰を動かせ。めす犬らしく尻を振ってみせろ」
「いやらしい格好をしてみせろ」
 女の肛門に嵌め込まれている尻の栓を王子たちは深く押込んだり、回したりして、
女をおもちゃにした。
 薬を減らされたといっても、異教徒の女は歩くことをはじめ、自力ではまだ殆どのことが出来なかった。
 夜のうちに王にひどく苛まれて、腫れて、赤くなっている女の性器に、ある日二人の王子たちは
「後宮の女たちからの見舞いである」
 植物から摘出した、濁った液を塗りつけた。
王子は、張型を取り上げた。
「奴隷の四肢を抑えつけよ、宦官。痒みを慰めてほしくて狂乱しているふしだらな異教徒に
仕置きをしてやるのだ」
 それらは女の牢獄の窓の下で行われた。
後宮の女たちは、王子たちによって調教や辱めを受けている地下牢の女の様子を
半地下の高さにある地上の窓から、飽くことなく覗きこんだ。
 無様な格好に膝を開かれ、尻からは栓を突き出し、膣を張型で、喉を少年の陽物で
責め抜かれている女の悶え苦しむさまを、見物する女たちは、憎しみの凝り固まった冷笑で、
上から見下ろし、とくと嗤い、愉しむのだった。
 

 鉄格子の開かれる音で王の訪れを知ると、異教徒の美しい女はふらふらと、立ち上がった。
薄衣いちまいを身につけた女は、その眸を、絶望にぼんやりと彷徨わせた。
王は、宦官を二人連れておられた。
「ようこそ、いらせられました」
 牢獄の中の女は、王の前の床に、ゆっくりと膝をついた。
淋しそうな、怯えた顔で、女は王を仰いだ。女は、少し動くだけでも、苦しそうに喘いでた。
奴隷は途切れ途切れの、辛そうな声で、いつもの誓約を繰り返した。
異教徒の女は、壊れもののような、繊細で、しずかな声音をもっていた。
跪いた女の胸の合間が衣からのぞいて見えていた。
 わたくしのような賤しい奴隷の檻におはこび下さいましてありがとうございます。
「わたくしは王の奴隷でございます。王と、皆さまの思し召しにかなうように何でもいたします。
今宵も、わたくしを可愛がって下さいませ。わたくしに芸を仕込んで下さいませ。
まずは、先日お教えいただいた芸から、ご覧になって下さいませ」
 異教徒の女は、肩から衣をすべらした。
女が何故、喘いでいたのかは、すぐに知れた。
清らかな白さをもったその乳房の先には、錘つきの金具が、そして肛門には王が与えた
栓が与えられており、それは身動きする度に、女を痛ませていた。
 しゃがんだ女は、ためらいがちに膝をゆっくりと外側に開くと、両腕を股の間に入れて、
そろそろと尻を上げ、胸を挟むようなかたちで、床に両手をついた。
 両膝を外側に大きく開き、餌を待つ格好となった女は、羞恥のあまり、声もふるえた。
女の尻には、栓がのぞいていた。胸には、乳首を噛んだ金具が光っていた。
「”賤しき異教徒のめす犬”でございます」
 男のものを口に含まされ、奉仕させられている間、それをいただく女は、尻や腿をふるわせて、目を閉じていた。
「下手だな」
王の手が女の後ろ髪を掴み、女の喉を突いた。
(役立たず)
(お前は一生涯あの聖堂で神にお仕えするのだ。びっこを引くような娘は、どこの家も、いらないよ)
 咳き込んでいる女に最後まで舐めとらせると、王は女を地下室へ連れてゆけと宦官に命じた。
驚いて、弱々しく王を見上げた女の頬を、王は鞭で軽く叩いた。
「今日は、いつもより、可愛がって欲しいという顔をしているぞ」


 奴隷の乳首には、錘つきの金具が噛まされて、女の苦痛に合わせて揺れていた。
地下室の片隅には、木製の三角木馬があった。
木馬は、責め苦のうちにある異教徒の見えるところにいつも据えられており、尖ったその背の影を
地下室の石壁に黒々と投げかけていた。
 -----昔、父上が寵愛した異教徒は、父上が妃にしてやると言ったのを、拒んだそうだ
 王子たちから聞かされた話は、女を泣かせた。

 -----女、お前がここから淫汁を垂らすほどに従順になれば、父上は、お前に慈悲を下さるぞ
 -----仕込んだ芸を披露させた後で、父上は、三角木馬をお前に下さるぞ
 -----思いあがるな奴隷。どれほどお前が気に入られるように振る舞い、仕えようが、父王は
    お前をいとしんでなどおらぬ。父王にとってお前は、ただの身代わりだ

 ぎしぎしと拘束具が軋んだ。
 お願いでございます。
地下牢の壁に手足を縛り付けられた異教徒の女は、喘ぎの合間に、懇願を絞り出していた。
 むき出しにさせてなぶっていた女の充血した陰核に、王は金具を噛ませた。
血を吐くような声を上げて、奴隷はのけぞり、鎖を打ち鳴らした。金具の錘がぶらぶらと揺れた。
「お願でございます……もっと。もっと虐めて下さいませ」
「どうして欲しいのか、言ってみよ」
「お道具で虐めて下さい。淫乱なめす犬となるように、ああ、あ、ああああ」
 被虐されて悦ぶようにその身を調教されていく女は、苛まれるほどに、効果を上げるようになった。
王の目論見どおり、苦痛から逃れようとして、女の身体はいつしかそれを、快感と錯覚するようになっていた。
奴隷の膣の中は、しだいに熔けて、触れずとも淫らなものを溢れさせるようになった。
もはや奴隷が淫乱な性奴隷となったことは、女の腿に伝うそれがはっきりと裏付けていた。
性感帯のあちこちを、金具や王の愛撫で苛まれた女は、脳天まで痺れきり、壁に架けられたまま
何度めかの痙攣をおこした。
「……もっと……もっと下さい……」
 賤しい奴隷女の股間の疼きは、溢れ出てくる淫液の濡れ具合で、誰の目にも知れた。
宦官に囲まれ、幾種類もの淫具で身体中をじっくりと責め抜かれながら、全身を痺らせて、
女はひたすらに、それを願っていた。

 -----お気に召すように淫乱なめす犬となります。どんなはずかしいことでもいたします。
    四つん這いになり、皆さまの前でいやらしい芸をいたします。
    お慈悲をいただけるように、もっと淫乱になります。ですから、はやく、わたくしを、殺して下さい…………

 女が、突然、尋常ではない叫び声を上げた。
女の尻を持ち上げさせ、後ろから宦官に責めさせている時であった。
よがり狂う女を押さえつけて、続けようとした宦官たちを、王が、「待て」と止めた。
捕虜や叛逆者を拷問をかけることに慣れた王の耳は、女のその悲鳴の異常性をききとった。
 女の股間から血が落ちた。
引き抜いた淫具には血がついており、ほそい女の脚を伝って、床にも血が散った。
ただちに王は医師を呼んで女を内診台に乗せ、検診させた。
触診し、内視鏡で奴隷の膣内をしらべた宦官医師は、
「しばらく使い物にはなりません」
 と王に言上した。
「膣内部が切れております」
 鳥のくちばしような器具を膣口に突っ込まれた女奴隷は、幾人もの宦官たちが中を
覗き込むそのはずかしめの間も、時折、白い腹をひくつかせていた。
「血を見て動揺しているようだ。麻酔を与えてやれ」
 王を見上げて、不安そうにしゃくりあげている女の涙を、王は指先で拭ってやった。
「しかしそれにしては、この出血の多さ。解せませぬ」
「ご使用のお道具が、この奴隷には合わなかったのでしょうか」
 王は、床から、血と体液のついた淫具を取り上げた。
それは、王の寵愛する性奴隷のために臣下から献上された、柄に宝石のついた梨型状の責具であった。
手にしたそれを、王は女の陰部を責めるように手の中で動かしてみた。
 数回強く振り動かすと、巧妙な仕掛けにより、棒の先から針山が不意に飛び出した。
びっしりと並んだ針先は、淫具の外観からはわからぬかたちで、女の奥部を突く衝撃により
瞬間的に飛び出し、引っ込むように出来ていた。
 誰かが、異教徒の女の子宮を切り裂こうとしたのは、間違いなかった。


>前頁へ >次頁へ >topへ戻る

Copyright(c) 2008 Asabuki all rights reserved. inserted by FC2 system